上場企業の再編・再生支援を行う現場常駐コンサルティング会社のグローバルタスクフォース株式会社(以下、GTF)が2012年11月に募集を行っていた「未上場ニッチ支援プロジェクト」の審査結果が発表されました。
その結果、常駐チームで支援を行う「未上場ニッチトップ大賞」は残念ながら「該当無し」となりましたが、審査員の推薦により「未上場ニッチトップ特別賞」として宅配クリーニングのパイオニア「株式会社トゥトゥモロウ(英社名 ToTomorrow CO., LTD. 社長:坂田知裕氏)」の受賞が決まりました。
同社は業界で最初にITを活用した受発注管理システムを導入することで家内制手工業的なクリーニング店の業務の標準化を進めたことをはじめ、当初より宅配という消費者の利便性を第一にサービスを提供してきました。
また、「匠抜き」といった特殊染み抜きや色付けと呼ばれる脱色→染色を行うことで通常の染み抜きでも取れないシミを再生させる技術の開発および職人育成のための啓もう活動を業界の技術維持向上のために進めてきました。
更に、自社の事業ドメインを「ファッションのメインテナンス事業」と捉え、衣類の洗浄のみならず、前述の色付け再生、都内百貨店との連携により、高級ブランドファッションのメインテナンス(クリーニング、香りづけ、保管)を百貨店店舗で提供できるような試みも行っています。
また、トップ自ら実行する機動的な新製品開発を通したブランディング構築能力は業界随一で、かつ10年で9割倒産するといわれる創業企業で、42歳の若さながら20年の経営者経験を持っているという実績は何にも勝る信頼を勝ち得ています。
他方、同社の今後のチャレンジは、
1 | ●市場縮小が続く国内クリーニング市場において、店舗型の縮小をリプレースし、宅配比率を上げていくこと
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2 | ●それにより、安定した取次店舗―工場ネットワークを構築すること
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3 | ●それらの構築によって現在きわめて小さい宅配クリーニングの顧客資産規模を拡大すること(市場啓蒙含)
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4 | ●その拡大された顧客対象に対し、新たな「付加サービス」を提供していくこと。
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の大きく4つといえます。
また、真のファッションメインテナンス事業者として新たな価値を提供しつづけていくためには、トップ自らの特殊能力に依存した組織体制を少しずつ最強化していく必要性もあります。
重要な意思決定を行うメンバーを増やし、組織としてのガバナンスを強化していくこと。これにより、同社の成長の第二ステージを支える「拡大再生産」していく仕組みづくりを組織内で醸成させていくことが第二創業としてのスタートラインと言えます。
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